目の前でお爺ちゃんが倒れた話。
昨日の夜の話だ。
僕はたけのこの里を買って、夜9時くらいの道を歩いていた。
音楽を聞いていたので、僕は自分の世界に浸りながら誰もいないと思っていた道を歩いていた。
しかし、そこにお爺ちゃんがいたのだ。
多分僕の前を歩いていたんだろうけど、僕が気づいた時には胸の辺りを手で押さえながらその場でくるくる回転していた。
ぼくは、最初、ちょっと気がおかしい人かなと思い横に逸れた。
しかしどうだろう。
そのままお爺ちゃんが、建物にめちゃくちゃでかい音を立てて衝突した。
その音のデカさといい、ただならぬ雰囲気を察したぼくは足を止める。
お爺ちゃんはそのままうつ伏せになって倒れていた。
僕は、お爺ちゃんに近づき声をかける。
呼吸が『ビュービュー』と聞いたことのない音がした。
これはまじでヤバいやつだ、と思った。
もちろん焦る。
話は去年の夏頃になるのだが、今大学で勉強してる関係上、赤十字の救急講習を受けていた。
そこでは119番通報からAEDの捜査まで全てが教えられたのだが、僕はそのときの経験を思い出した。
そしてこの事実を思い出したのだ。
『救急の人は1分1秒が命取り』
焦ってる暇はない。
そう思った僕は119番を押そうとする。
しかし携帯の充電が残りわずか。
電源が切れて情報が中途半端になるのはまずいと思い、僕はすぐさま近くの居酒屋にダッシュした。
人生で一番のダッシュだった。
お店に入り、みたことある店長に声をかける。
『そこで人が倒れてるので携帯持ってきてもらえませんか、119番お願いします。』と。
そしてお爺ちゃんの元に店長と戻った。
息が荒く、うつ伏せで本当に苦しそうだった。
目の前で命が消耗される感覚がこれほどまでに怖いとは思わなかった。
しかし、そうも言ってられない。
回復体位というものをご存知だろうか?
怪我や病人が一番楽だと言われる姿勢のことだ。
僕はそれを先程の講習で習っていたのだが、それを思い出した。
うつ伏せから横向きに変えてあげようと。
そして店長と一緒にせーので横向きにしてあげる。
お爺ちゃんはを横向きにした途端、口から血が溢れ出した。
正直本当にびっくりしたし、怖かった。
ただそれよりもお爺ちゃんが心配だった。
どんな病気だ?助かるのか?
よくわからないまま、とりあえず血が喉につまらないよう顔を横向きにしてあげる。
救急車がそろそろ来る頃だろうと思い、ずっとお爺ちゃんに声をかけながら待っていた。
ちなみにその間一度も応答はなかった。
そしてようやく音が聞こえたと思ってきたのが消防車。
本当に信じられないミスをしでかしたのかと一瞬気が飛びそうになったが、すぐに救急救命士の方達が降りてきて、僕たちに事情を聞いてきた。
第一発見者は僕で、とりあえず色々聞かれた。
僕はみたまんまを話した。
そのあと救急車も来て、警察も来た。
ちなみに警察はチャリだった。
そしてお爺ちゃんが救急車に運ばれてそのまま解散の流れ。
僕はこんなカードをもらった。
少しだけ嬉しかったけど、とりあえずお爺ちゃんの安否が不安である。
今回このことを僕がブログに書こうと思ったのには理由が二つある。
1つは、救急のちょっとした知識だけだもいいから知っておくこと。
そして2つ目は携帯の充電はなるべく満タンにしておくことだ。
これはふざけてるわけではなく、自分の身を守るためにもとても大切なことだと思う。
警察から一応連絡先は聞かれたが、多分連絡はしないとのことだった。
またあの通りで、次はお爺ちゃんと元気にすれ違えることを願ってやまない。
皆さんもどうか、このブログを読んだら今一度救急の知識を5分でいいからネットで探してみて欲しい。
もう一度言う。
救急の場では1分1秒が大切なのだ。