小麦の歴史
こんばんは!
最近は世界史を高校の時勉強していたこともあって、歴史の振り返りみたいなことを楽しくやっています。
その一部をシェアするべく、植物の人間の関わりシリーズ第一弾!ということで「コムギ」について書いていこうかなと思います!
コムギの歴史についてまずは詳しく見ていきましょう。
1.イネ科の植物 〜コムギの歴史〜
コムギはイネ科の植物ですが、そもそもイネ科植物が最も進化した植物と言われているのを皆さんご存知でしょうか?
なんかイネ科の植物ってまっすぐ単純な構造だし、木の幹のようなしっかり支えるようなものを持っていないのでどちらかというと進化する前だと思いませんか?
1.白亜紀の終わり頃
白亜紀の終わり頃、地球環境は大きく変動したと言われています。
それによってあのティラノサウルスのような大きな恐竜も絶滅に追いやられました。
このような変化する環境に対応するために、樹がもつ幹や双子葉類が持つ複雑な葉脈などは全てエネルギーの無駄だと判断し、幹も持たず葉脈がまっすぐで形成層がない単子葉類が現れました。
中学校の頃に単子葉類や双子葉類の違いを習いませんでしたか?
一言で言っちゃえば単子葉類の方が単純なわけですが、これは成長の早さを重視した結果なわけです。
2.イネ科植物
そのように早さを意識した単子葉類でしたが、イネ科の植物はそこからさらなる進化を遂げました。
例えば、「葉っぱを食べられても成長点が根の付近にあるのでまた葉が生えてくる」とか「葉を固くして栄養素を失くす」などです。
これでは他の動物に食べられても平気ですし、魅力的な食物とは考えられなくなりました。
余談ですが、それでもイネ科の植物を食べなければ生きていけない牛なんかは胃を発達させることで栄養を取ることに成功させました。
牛の胃が4つあることは皆さんご存知ですか?
あれは、イネ科植物などを胃の中で発酵させて栄養価を高めたり口に戻してなんども噛む為なんです。
納豆とかキムチとかって発酵させてる分栄養価が高いですよね、それと同じです!
2.人間とコムギ 〜コムギの歴史〜
1.画期的なコムギの発見
さて、そのコムギを利用する動物として人間も現れました!
野生の植物は種子が頃合いになると散布させる性質があります。
これは種子を食料としたい人間にとっては不都合です、種子はとても小さいので散らばったら集めるのは困難ですからね。
しかし人間は遠い昔に種子の落ちない画期的なコムギを発見しました。
そしてこれを増やしていくことが人類に安定した食料の供給をもたらす、と考えた私たちの祖先はこのコムギを育てることを考えました。
これが農業の始まりです。
2.農業と牧畜
先ほども述べたような環境変動が激しいなか、森林から出てきて草原などで暮らしていた人類は食物が決して豊富にあるという環境にはありませんでした。
そこで安定を手に入れることができる農業は大きな魅力であったわけです。
しかもイネ科の植物の茎とかは人間が食べれないので草食性の牛やヤギなどの牧畜も発達しました。
肉として大きな食べ物にもなるし、乳を絞れば栄養が取れるので貴重な資源だったわけです。
3.コムギの栄養 〜コムギの歴史〜
植物の種子ってその種類によって様々な栄養素が含まれています。
タンパク質や脂質などが含まれている種子もありますが、イネ科植物はそれらが一切入っていません。
理由は簡単、環境が厳しく効率性を求めたから。
じゃあ何が入ってるの?と言われたら炭水化物です。
これがもたらす甘味に人間は虜になります。
この炭水化物はもともと発芽のために種子に蓄えられている栄養分なので、植物の中でも栄養素が詰まっている箇所となるわけです。
4.そして文明へ 〜コムギの歴史〜
昔みたく狩猟採集をしていた時代は肉の保存などが難しく、獲った食料はみんなで分け合っていました。
しかし、種子は保存がききます。
これにより蓄えが生じ貧富の格差が生まれたわけです。
そしてこの富の増加具合には歯止めが効きません。
この時点で人間は今の人間たるべき姿へのレールに乗せられたわけです。
さて、コムギの歴史、いかがでしたでしょうか?!
個人的には単子葉類の方が進化が進んだ結果であるというのが面白いですが、どこか興味を持ってもらえたら嬉しいです!
次回もまたこんな感じでコショウについて書こうかな?
ここまで読んでくださってありがとうございました!
また明日!